月月器考
(つきづきうつわこう)
卯月の器は
出口 ふゆひ さん
貝塚市・木積(こつみ)産 朝掘り筍の炭火焼 と 蕨のさつま揚げ
出口さんの柔らかみがありつつ凛とした青磁の浅鉢。今月はおまかせの中でもメインとなる料理を盛ろうと思っていました。
三月終わりから長ければGW終わるぐらいまでは続く、貝塚市・木積の朝掘り筍。
真夜中、暗い間に掘られてアクが出ないようになるべく光に当てずに届けられる抜群の白子筍。
糠でアク抜きせずに、厚めに切って生からじっくり炭火で焼き上げます。仕上げに出汁醤油をさっと塗り、香ばしく。
生から焼き上げた食感、アク抜きをしていないので、味も抜けず、風味豊かに仕上がります。
刻んだ蕨を入れて、その場で揚げたさつま揚げを添えて。仕上げは香りの鮮烈な山の木の芽を刻んでパラリ。
この筍のことをご存知の常連様からは毎年ご注文をいただく、この時期だけの逸品です。
今年は朝掘り筍は終了いたしましたので、また来年の四月に。
今月も素敵な器に料理を盛れたことに感謝です。
明日からは5月、皐月。
皐月の月月器考もお楽しみに。
卯月の「月月器考(つきづきうつわこう」
今月の器は京都に工房を構えて作陶されている
出口 ふゆひ さんの作です。
出口さんの作品は何年か前のMeetdishさんでの個展で拝見しました。
染付、絵付けの作品も女性らしい柔らかな感じがありますが、青磁の器も素敵です。
四月、初夏に目にも涼しい青磁の器をお願いしました。生地が重なるように、少しカーヴも描いている鉢です。
今月の器は出口さんらしいものはどんなものかと勝手に想像して、お願いしました。
器決めて、さあそこから何を盛り付けようかと考えました。四月といえばの、あの食材を使った料理を盛り付けます。
今月もお楽しみに。
月末にはまたお料理を盛った画像をお届けします。
月月器考
(つきづきうつわこう)
弥生の器は
井内 素(いうち もと)さん でした。
3月中にアップの予定が4月になってしまいましたm(_ _)m
3月は雛祭りということで、イメージする色は朱色。落ち着いた大人な弁柄色(べんがらいろ)の器をお願いしました。井内さんの器はマットな色味で、持つと温かみがあります。
3月は盛る料理を先に決めました。
雛祭りに因んで、ちらし寿司を。
季節のいかなごをレモンの皮を入れて釘煮にしたものと干し椎茸、干瓢を混ぜ込んだ寿司飯。
器に入れて、器ごと蒸し器に。
蒸し寿司、温寿司(ぬくずし)にして、上から薄焼き玉子を小さな色紙型に切ったものをのせ、季節の山菜(画像は雁足(がんそく))、柚子の花を散らしました。
食べ進むと、最後は器を持ち、最後のお寿司を食べ、そのまま両手で持ち器を眺める。
そんな光景を3月はよく目にしました。まさに、店主がして欲しかったことです
料理と共に器にも興味をもっていただく。
嬉しいことです。
後ほど、続けて4月卯月の器もお披露目です。
お楽しみに^ ^